コーヒーを巡る旅 〜フィリピン産のKapeng Barakoと少数民族を支えるsocial coffee〜

顧客の中にオーガニックコーヒーを栽培している人がいるので訪ねた。フィリピンのコーヒーはKapeng Barako(strong coffeeという意味)が伝統的なコーヒーとして有名である。
顧客のコーヒー農家は毎月300〜500袋をCARDに卸していて、値段は70-80P(230円ほど)。マーケットだと200P(550円)くらいするのでCARDで販売しているコーヒーはかなり安い。これは余計な中間業者が複数いなくCARDが請け負うことで、半額以下の値段で提供できていることが理由である。コーヒーに限らず、フィリピンに限らず、生産者が結局のところ安い労働力で働かされ、それが市場に出回るころには数倍から数十倍の値段で販売されているなんて良く聞く話しだ。「おいしいコーヒーの真実」という映画でもこのあたりの話しが取り上げられている。

ちなみにフィリピンにはKapeng Aramido(カペ・アラミド)という世界一高いと言われる特殊なコーヒーもある。インドネシアではコピ・ルアクと呼ばれていてこっちの名前の方が日本ではおそらく有名であると思うが、ジャコウネコが食べたコーヒー豆を未消化で出てきた糞から採取して煎るコーヒーのことで、日本だと一杯4000円〜10,000円くらいする(ようだ)。フィリピンだとこれが一杯300P(800円)〜500P(1300円)ほどで飲めるとのこと。ただ、コーヒー農家に「味はどう違うのか?」と聞いてみると「味はKapeng Barakoと変わらないし、単にストーリーがあるかないかだよ。」なんて言っていた。ジャコウネコはカペ・バラコの実を食べて糞をしてそれがカペ・アラミドとなるので、コーヒー農家しては”糞を煎って飲む”というストーリーだけの違いと言いたいようだった。

Advo cafe フィリピン少数部族を支えるコーヒー

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休日を利用してマニラのとあるカフェを訪れた。
フィリピンには現在100以上の少数部族がいる。15世紀にスペインの植民地になってから、アメリカ、日本と植民地の歴史をたどり、キリスト教の普及や近代化を遂げた一般的なフィリピン人(タガログ族やビサヤ族)に比べ、固有の文化や生活を受け継ぐ彼らは幾度となく差別に合った。現在もそれは続いている。そういった社会的弱者である彼らの生活をサポートするため、Advo cafeはできた。
彼らの生産したコーヒーやはちみつなどをフェアトレードでcafeへ卸すことや、カフェのスタッフとしても雇い入れている。2006年にミンダナオで開設した先住民族大学、パムラアン先住民族教育センターへのサポートなども行っている。
ちなみにACC21が事務局として携わるACTでも先住民族大学教育プログラムを通じた青年リーダー育成というプログラムでここの大学生たちへのサポートを行っている。

彼らの多くは差別や生活への脅威にさらされているようだが、それは必ずしも同じフィリピン人だけではなかった。日本人も例外ではなく、今回話しをしたスタッフの女性の部族マンニャン族は、第二次世界大戦中に日本軍のおかげで住んでいる土地を追い出された。なのでおじいさんは日本人を嫌ってたし、自分も昔はそうだったと言った。

彼らは差別に合おうとも自分の部族を誇りに思っている。自分たちのルーツである文化や先祖に対して深く理解をし、また次の世代に残そうという強い意識も持っている。自分たち日本人はどうだろうか。戦後GHQによる日本人が育んできた思想、文化、教育など欧米化によって分断・消滅された”日本”がいくつもある。戦前の 日本人、それ以前の日本人のあり方を今一度知りそれらを紡ぐことでこれから自分たちが向かうべき道のヒントが得られるのではないのかと思わされた。

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